2011年5月31日火曜日

木下恵介「カルメン故郷に帰る」


こちらもレンタルDVD。木下恵介監督「カルメン故郷に帰る」は日本初の総天然色映画。現場は試行錯誤の連続だったようだ。バックアップとしてモノクロでも完パケられるようにしていたというエピソードがある。高峰秀子がちょっと頭の弱いストリッパー役。成瀬映画では見られない役を演じている。はちゃめちゃな話だけど、雄大な浅間の風景をバックにみんなが幸せになれる佳作だ。

成瀬巳喜男「流れる」


レンタルDVDでようやく成瀬巳喜男監督「流れる」を観た。幸田文の原作にほぼ忠実なストーリー。山田五十鈴、高峰秀子、杉村春子、岡田茉莉子と豪華キャスト。圧巻は栗島すみ子。原作のキャラクター設定をほぼ完璧に体現しているのではないだろうか。高架を走る総武線、両国橋界隈の隅田川の風景など見所満載である。

2011年5月29日日曜日

豊田四郎「恍惚の人」


BSプレミアムで豊田四郎監督「恍惚の人」を観る。84歳立花茂造を演じる当時還暦前の森繁久弥が光る演技を見せている。1973年当時と現在の高齢者介護問題に対する見方、温度差には差があるだろうが、ある種普遍的なテーマであるはずだ。そういった意味では高峰秀子の有無をも言わさぬ芝居はすばらしい。昭子さんはタイピストのような仕事をしていた。「浮雲」を思い出した。有吉佐和子は高円寺界隈に住んでいたと聞くが、ロケ地もやはり杉並あたりだったのだろうか。

2011年5月22日日曜日

五所平之助「煙突の見える場所」


BSプレミアムで五所平之助監督「煙突の見える場所」を観る。観るというより、途中なんとか眠ってしまってストーリーは追えなかった。千住のお化け煙突が見える川の土手。今ではどのあたりになるのだろう。

2011年5月7日土曜日

成瀬巳喜男「浮雲」


録画(BSプレミアム)しておいた成瀬巳喜男監督「浮雲」を観る。仏印、東京、伊香保、伊豆、鹿児島、屋久島と(転々とロケ撮影しているとすれば)林芙美子の大作にふさわしいスケールの大きい映画だ。国境の島屋久島はさすがにロケ撮影はしなかったようだが、したたかにたくましく生き、そして死んでゆくゆき子役高峰秀子の演技が素晴らしい。