2013年10月28日月曜日

松本千晶※「ラジオの産声」

ムサビの大学祭を訪れた。
展示物やイベントが多く、半日ではすべてまわりきれない。
ムサシネというシアターを訪ねる。以前は実験的なコマ撮りアニメーションや日常的ライトドラマが多かった、そんな印象があったけど、昨日観たのは秋葉原ガード下でラジオ商を営む高齢の女性にスポットをあてたドキュメントだった。内田ラジオアマチュアショールームは僕も何度ものぞいている。管球式のヴィンテージラジオをはじめとした旧式ラジオとそのパーツを扱う店だ。
母が高齢なせいか妙に共感したのだが、この短編が実によくできている。秋葉原電気街をつくった露天商の歴史的考証などをまじえながらの本格的なドキュメントなのである。脚本が素晴らしい。
近く、秋葉原ガード下の秋葉原ラジオセンターはJR東日本に敷地を返し歴史の彼方に葬り去られる運命にあるという。なんとも哀しい話ではないか。

※ツイッターでこの作品の監督はどなたかと問いかけたところ、武蔵野美術大学映像科の方に教えていただきました。ありがとうございました。