2014年12月23日火曜日

木下恵介「喜びも悲しみも幾歳月」

幼少の頃、毎年夏を過ごした南房総白浜町には野島崎灯台があった。さらに館山の方に行くと州の崎灯台があった。
この映画は灯台守夫婦の物語だが、今灯台は完全に無人化されているという。最後の有人灯台が長崎五島列島の女島で主人公有沢も赴任している。昭和32年の公開当時、灯台が無人化されることはもうわかっていたのだろうか。
灯台は孤独な建物である。
そこに孤独な仕事とその仕事を支える家族がいる。
都市や集落と切り離された孤高な人生が幾歳月と紡ぎだされていた。

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