2022年4月30日土曜日

ハル・アシュビー「レッツ・スペンド・ザ・ナイト・トゥゲザー」

1983年公開のローリングストーンズドキュメンタリームービー。
81年のツアーをベースに製作されているので83年リリースのアルバム「アンダーカバー」に収録された楽曲はない。
当時の新曲は「スタート・ミー・アップ」(同名でアルバムタイトルになっている)、「友を待つ」である。
選曲が渋い。
玄人好みの印象を受ける。
ひさしぶりにストーンズを堪能した。

2022年4月29日金曜日

宮崎駿「魔女の宅急便」

もう何度も何度も観ているのに、テレビで放映されるとついつい視てしまう。
子どもの弱さが哀しくて、せつなくて、少しだけうれしい映画だ。
公開されて30年以上経つというのにその読後感は変わらない。
古い映画が好きなのは、つくり手の「若さ」に出会えるからだ。

2022年4月23日土曜日

馬場康夫「私をスキーに連れてって」

1987年は今から35年前。
昔といえば昔だが、出演者の多くと自分が同じ世代であると思うとそう遠くない昔に思えてくる。
スキーは流行っていいたけれど、僕は誰かをスキーに連れて行ったこともなければ、連れて行かれたこともない。いちどもスキーをしたことがない。
三上博史、沖田浩之、原田貴和子がアマチュア無線のトランシーバーで交信するシーンがある。
この映画によってアマチュア無線ブームが再燃したと言われているが、そうだったのかなあと思う程度。
たしかに携帯電話のなかった時代、無線は便利だったろうと思う。

2022年2月28日月曜日

ベルナルド・ベルトルッチ「ラストエンペラー」

1987年公開の大作である。
劇場では観ていなくて、テレビで放映されたときに何度か観ている。
公開された当時は、清王朝の最後であるとか、満州建国など歴史的なことにはほとんど興味がなかったことを思い出す。
愛新覚羅溥儀の弟溥傑は昭和天皇の遠縁にあたる嵯峨浩と結婚する。
嵯峨侯爵邸は現在の杉並区郷土資料館になっている。
浩はこの邸から、結婚式場である軍人会館(現九段会館)に向かったという。

2022年1月26日水曜日

フレッド・M・ウィルコックス「禁断の惑星」

1956年に公開されたSF映画。
2200年には宇宙への移民がはじまっていた。
消息を絶った移民団の捜索に出かける宇宙船(空飛ぶ円盤)がたどり着いたのはアルテア4という惑星。
その星には地球よりも多くの酸素があった。
かつて住んでいた先住民族が高度な科学技術を駆使して、莫大なエネルギーを生成する設備を持っていた。
このエネルギーの源が原子力であるとすれば、化石燃料を燃やし続けた地球より空気はきれいなはずだ(2200年にはおそらく温室効果ガスも排出されてはいないだろうが)。
ずっとこの星に住んでいる博士の片腕ともいうべきロボット(ロビー)がすぐれている。
見た目はブリキのおもちゃのようだが(というかこのロボットをモデルに多くのおもちゃがつくられたのかもしれない)、既存の物質を分析し、再生することができる。
こんな都合のいいロボットは他に類を見ない。

2022年1月17日月曜日

野村芳太郎「影の車」

ラピュタ阿佐ヶ谷で松本清張特集。
加藤剛演じる主人公浜島は南房総千倉町瀬戸の出身(これは映画だけのオリジナルな設定であるらしい)。
瀬戸は千倉駅周辺の集落で大きな砂浜がある。
僕が幼少の頃から訪ねてきた七浦、白間津は千倉町でも白浜町に接するはずれ。
瀬戸と聞くと千倉町の中心部というイメージがある。
もちろんロケ地は千倉ではなかろう(瀬戸に磯釣りをするような場所はないと思う)。
北陸のイメージが強いが、それは「ゼロの焦点」「鬼畜」など、野村芳太郎の観過ぎかもしれない。
岩下志麻扮する小磯泰子と浜島は幼い頃、千倉町で出会い、都心のベッドタウンの路線バスで再会する。
野村芳太郎、加藤剛、岩下志麻とくれば、この先どんな事件が起こるのか、固唾をのんで見守るしかない。
放っておけば単なる不倫ドラマである。
事件はいつどうやって起こるのか。
少年時代の重い記憶を引きずって生きる加藤剛。
「点と線」や「砂の器」のように犯人を追いつめる映画ではなく、追いつめられた者が犯罪を犯す心理サスペンスドラマだ。
原作も読んでみたくなった。

2022年1月16日日曜日

中平康「あいつと私」

作詩家のなかにし礼が亡くなって1年。
先日BSTBSで追悼番組を放映していた。
なかにし礼といえば、石原裕次郎との出会ったエピソードが知られている。
当時の写真で見る石原裕次郎はすでに貫禄十分。
僕らの世代で石原裕次郎といえば、ドラマーやボクサーというより、刑事である。
なかにし礼と出会った裕次郎はすでに刑事っぽさがあったのではないかと思う。
昭和36年公開のこの映画ではまだまだドラマーに近いが、育ちのよさが色濃く描かれている役である。
おおらかでやんちゃな裕次郎。
時代が求めていたのはそんな裕次郎だったのだ。

2022年1月11日火曜日

ジョン・ヒューストン「天地創造」

ずいぶん前から録画はしてあったが、通しで観る機会がないまま何年も寝かせてしまった。
『旧約聖書』創世記から7つのエピソードが取りあげられている。
聖書が身近な国や地域の人たちが見るのとわれわれの見方とではやはり大きな違いがあるのだろう。
アダムとイヴの子孫であるノアに神は方舟をつくらせる。
大洪水はやがておさまり、新天地にたどり着く。
だいたいいつもこの辺まで観て、それからあとはうたた寝したり、観るのをやめてしまう。
今日は最後まで観た。

2022年1月7日金曜日

古沢憲吾「アルプスの若大将」

1966年の作品である。
高度経済成長の最中、豪華なヨーロッパロケを敢行している。
今なら超豪華な大作でもないかぎり、そうやすやすと海外ロケはしないだろう。
おそらく映画がテレビに凌駕されていたであろう時代に、である。
昔の映画はテレビドラマをつくるように短期間でつくられていたと思う。
みんながせっせと映画をつくり、消費していた。
ある意味ではいい時代だった。
青大将田中邦衛はこの作品でもかっこいいスポーツカーで東京のなつかしい風景を紹介してくれていた。

2022年1月5日水曜日

野村芳太郎「張込み」

この10年少々で、いちばん観た監督は、おそらく成瀬巳喜男、次が野村芳太郎ではないか。
どうしたわけか気に入っている。
ラピュタ阿佐ヶ谷前回の企画「のりもの映画祭」がまだまだ続くようなラインナップの新特集松本清張。
いきなり鹿児島行きの夜行急行からはじまる。
東京駅で新聞記者に見つかった刑事ふたり、柚木と下岡は省線で横浜駅に向かい、間一髪で東京始発の急行に乗り込む。
横浜駅のホームには「やっさもっさ」でおなじみのシウマイ娘がいる。
1950年代の風景である。
列車は西へ。
静岡、大阪を過ぎ、まだ電化されいなかった山陽本線で広島を過ぎる。
C62やC59など、当時山陽本線の主力蒸気機関車が力強く牽引する。
そして電気機関車が関門海峡トンネルをくぐる。
もうこれだけで主菜なしにお腹いっぱいである。
ふたりの刑事は佐賀で容疑者があらわれるであろう元恋人の住む家の前の旅館に滞在する。
張込み自体は大した話ではないし、下岡刑事役の宮口精二も昼寝ばかりで「七人の侍」のときのようにかっこよくない。
容疑者石井(田村高廣)とその元恋人さだ子(高峰秀子)がいい。
このふたりを主役にしても一本映画ができそうだ。
そうなればこちらの「張込み」は当然、サイドストーリーになるだろう。

小林恒夫「点と線」

ついこのあいだまで「のりもの映画祭」という特集を組んでいたラピュタ阿佐ヶ谷。
新年第一弾の企画は松本清張である。
松本清張原作の映画といえばこれだ。
テレビドラマで視ていたせいか、映画も観ていたつもりだった。
高峰三重子、山形勲…、やはり観ていない。
この、不朽の名作を観ていなかった。
それにしても松本清張特集になったもの、まだまだ「のりもの映画祭」を色濃く残しているラピュタ阿佐ヶ谷であった。

2022年1月3日月曜日

マイケル・アンダーソン「八十日間世界一周」

正月は特にすることもなく、箱根駅伝やラグビー大学選手権などを見て過ごす。
駅伝は長いことサッポロビールがスポンサーになっている。妻夫木聡が多彩なゲストを訪ねてインタビューするCMになっている。
B.G.M.には聴きおぼえがある。
ヴィクター・ヤングが作曲したArround The World、1957年に公開された「八十日間世界一周」のテーマ音楽である。
昨年だったかテレビで放映されたときに録画しておいた。
CMになるたびにせっかく録画した映画を見なくてはという気分になったので駅伝終了後に観た。
19世紀、人間は高度な移動手段を手に入れていた。

2022年1月2日日曜日

野村芳太郎「五瓣の椿」

原作は山本周五郎のミステリー。
時代劇になってはいるが、現代劇でもおかしくない普遍性を持っている。
周五郎の代表作と言ってもいいほどの名作だ。
この映画のほか、テレビドラマとしても何度か制作され、放映されている。
ドラマ版をいくつも視たわけではないが、多くの人が野村芳太郎監督、岩下志麻主演のこの映画を高く評価する。
野村と岩下、さらには脇役の一人ひとりにいたるまで、このスタッフ、キャストでなければできなかった完成度の高い映画である。

2021年12月18日土曜日

市川準「トキワ荘の青春」

市川準はCM制作会社の演出だった。
先輩ふたりと独立してフリーランサーになったとき、彼の作品集リールに収められたフィルムはほんのわずかだったと聞いている。
厳密に言えば、制作会社時代の市川は演出助手だった。
それでも彼には独自の企画力=人間観があった。やがてCMディレクターとして無二の存在になる。そしてずっと昔からつくりたかった映画の世界に。
市川準の道のりは決して平坦ではなかった。
この映画で描かれる漫画家志望の若者たちと同じように。

2021年11月8日月曜日

熊谷久虎「指導物語」

定年も間近な老機関士が帝国陸軍鉄道連隊の機関特業兵の運転指導にあたる。
不器用な老機関士と若い機関特業兵の、やはり不器用に心を通わせる。
1941年10月公開。
太平洋戦争に突入する直前、国民の戦意高揚を担った作品であることは明らかであるが、不器用なふたりは観ていて心があたたまる。
佐倉駅と千葉駅が登場する。海岸線をC58が走り抜けていく。房総半島だろうか。
小学生の頃、「すばらしい蒸気機関車」という記録映画を観たことを思い出した。

2021年11月7日日曜日

森川時久「童謡物語」

吉村昭『蜜蜂乱舞』が原作。
養蜂のことをこの本を通じて知った。
養蜂には定置養蜂と移動養蜂があり、花を求めて全国を旅する後者は莫大な労力とコストがかかるため、減少しているらしい。
ドラマは九州から北海道まで1年のうち7ヶ月を費やして蜂蜜を採取する家族の物語である。
蜜蜂は暑さにも寒さにも弱く、またスズメバチなど天敵もいる。
無事に全国を走りまわって一定量の蜂蜜を得ることは並大抵のことではない。
原作もそうだが、映画でも蜜蜂と暮らす縦糸にさまざまな人間ドラマを横糸にして展開していく。
主人公俊一、妻弘子(これは原作の主人公伊八郎とその妻利恵の長男とその妻の名である)は小学生の息子と弟子の清司と旅を続ける。
行った先の学校に転校生として迎え入れられる覚は原作には登場しないが、地元の子どもらのなかで儚い小学生時代を過ごす少年の視点がいい味付けになっている。
それにしても第一次産業に従事する井川比佐志はいい。
なにものにも代えがたい役者だ。

2021年11月2日火曜日

瀬川昌治「喜劇急行列車」

ラピュタ阿佐ヶ谷で「のりもの映画祭出発進行!」なる特集がはじまった。
長距離列車の旅でさまざまな事件、というの構図は古くからある。
獅子文六原作の「特急にっぽん」でもおなじみだ(もちろんこの映画も特集に組まれている)。
このあいだ観た「拝啓天皇陛下様」でも好演していた渥美清。
動きが細かくしきりに笑いを取りにいく。あざとい印象を受けるが、それはフーテンの寅さんという威風堂々たるベテラン喜劇役者を知っているからかもしれない。
鈴木やすし、関敬六、楠トシエ、Wけんじ、三遊亭歌奴と喜劇に欠かせない脇役をそろえ、佐久間良子、大原麗子とキャストも豪華だ。
舞台はブルートレイン。
長崎・佐世保行きの寝台特急さくら、そして日豊本線まわりで東京-西鹿児島を結んだ寝台特急富士。
残念ながら、寝台列車で九州に行くことはなかった。

2021年9月23日木曜日

ジョン・ギラーミン「タワーリング・インフェルノ」

休日、NHKBSで「タワーリング・インフェルノ」を観る。
パニック映画の嚆矢と言われるこの映画。製作は「ポセイドン・アドベンチャー」のアーヴィン・アレンである。
超高層ビルの火災。鎮火するまでの間にさまざまな人生ドラマが挿入される。分厚い作品に仕上がっている。
屋上の貯水タンクに水が入っててほんとうによかった。

2021年9月18日土曜日

フィル・アルデン・ロビンソン「フィールド・オブ・ドリームス」

オリンピック、パラリンピックはそれなりに盛り上がりを見せたけれど、今年スポーツ界を振り返る上で(まだ終わったわけではないけれど)最大の功労者は間違いなく、アナハイムエンジェルスの大谷翔平である。
ホームラン王のタイトルを獲れるかどうか微妙になってはいるけれど、秋になってもワクワクが止まらない。
この映画はずいぶん以前に観たが、大谷の活躍に刺激を受け、もういちど観たいと思っていた。
折しも先月BSで放映されたので録画しておいた。
少年たちが野球の夢を追いかける国に生まれてよかったと思う。

2021年9月3日金曜日

野村芳太郎「拝啓天皇陛下様」

阿佐ヶ谷ラピュタの長門裕之特集でもう一本観たかった映画がこれだ。
渥美清がいい、長門裕之もいい。なににもましてふたりの友情が素晴らしい。
配役もよかった。西村晃、加藤嘉、左幸子、桂小金治、藤山寛美、穂積隆信、多々良純、清川虹子、森川信、上田吉次郎、中村メイコ…。
それぞれの脇役がいい仕事をして、この友情物語をしっかりと支えていた。

2021年8月20日金曜日

今村昌平「豚と軍艦」

ラピュタ阿佐ヶ谷で長門裕之を特集している。
残暑厳しいなか、訪ねてみる。
終戦後まもない横須賀を舞台に破滅的に生きるチンピラ役が長門裕之。
横須賀の町は知らないけれど、知っていたとしたら懐かしい風景に出会えたに違いない。
養豚場のはるか向こうに灯台が見えていた。
観音埼灯台であろう。
木下恵介「喜びも悲しみも幾年月」を思い出した。

2021年7月22日木曜日

周防正行「シコふんじゃった。」

1992年公開。
登場人物がみんな若い(当然のことだが)。大学生役の本木雅弘はもちろんのこと、老けた先輩の竹中直人も、教授の柄本明も。
清水美沙は「稲村ジェーン」の頃から好きな女優だった。
エンドロールに三宅弘城の名前を見つけた。どこかの大学の相撲部員役だったのかもしれない。ちょうどこの映画が製作されていた頃に日本化薬という会社の企業CMに出演してもらったことを思い出した。まだ普通にオーディションにやってくる青年だった。

2021年6月28日月曜日

石川慶「蜜蜂と遠雷」

本屋大賞だの直木賞だのとずいぶん話題になった原作を読んだのが一昨年2019年10月。
ちょうどこの映画が公開された頃だ。
読み終わって、映画も観てみたいと強く思ったものの、あと何週間かで、映画が安く観られるようになるというケチな気持ちに後押しされて、結局見そびれてしまったのである。
はやくアマゾンプライムで観れないかなとかテレビで放映しないかななどと観たい気持ちとケチな心を保持しながら、待った甲斐あり。
ようやく観ることができた。

2021年2月15日月曜日

ケニー・オルテガ「マイケル・ジャクソン THIS IS IT」

先日、BSで見るともなく見てしまったマイケル・ジャクソンのドキュメンタリー。
ロンドンを皮切りに、世界をコンサートしてまわる予定だったという。
そしてそのロンドン公演の直前にマイケルは帰らぬ人となる。
ライブ映画ではない、ただのリハーサル映像である。
それでも2時間近く堪能できてしまうのが、さすがキング・オブ・ポップである。

2021年1月4日月曜日

ロバート・ワイズ、ジェローム・ロビンズ「ウエスト・サイド物語」

アメリカは歴史にめぐまれない国ではあるけれど、こうしたミュージカル映画などを観ると着実に伝統を創造してきたことがわかる。
この映画から、新たな映画やエンターテインメントが誕生していった。
時間軸のなさをスケール感で補っているようにも思う。
それにしてもこの映画の舞台となった時代の青少年たちはろくでもない縄張り争いや抗争をくりかえしていたようだ。
もちろんその背後に自由主義経済、移民、貧困といった問題が浮かび上がってくる。
1961年といえば、ジョン・F・ケネディが大統領に就任した年であり、それ以降、ベトナムに対するアメリカの軍事介入が強まる。
この映画で描かれている社会問題がベトナム戦争の拡大に結びついているのではないかという考えは少し穿ちすぎかもしれないが、ここに登場する若者たちの多くが戦場に送り出されたことは(たぶん)たしかなことだと思う。


2020年12月26日土曜日

ジョージ・ルーカス「アメリカン・グラフィティ」

以前、『罪と罰』を読んだことがない作家たちがどんな話なのかを議論する(そして少しづつ読んでいく)本があり、とてもおもしろく読ませてもらった。
題名は知っているけれど、どんな映画かわからない作品が僕の場合、多い。
この作品もそのひとつだ。
要するに、これは「スタンド・バイ・ミー」の青春版なのだと気づく。
そうじゃない。
「スタンド・バイ・ミー」がこの映画の少年版なのだ。
「ララランド」を先に観て、「巴里のアメリカ人」を後で観た。
それと似た感覚。
60年代のアメリカはどれだけガソリンを燃やしていたのだろう。
2050年に見直したら、自動車が蒸気機関車に見えるかもしれない。

2020年10月10日土曜日

スティーヴン・スピルバーグ「E.T.」

観ていないのに観たつもりになっている映画は多い。

この映画はテレビで放映されて、何度か観はじめて、何度も途中でやめてしまっている。途中から観て、最後だけ観た記憶もある。通して観たことがなかった。

最初から最後まで通しで観て、何度か既視感に襲われながら、結果としていい映画だと再認識する。2時間ほどの映画ではあるが、シリーズ化されてもよかったと思う。

2020年9月12日土曜日

内田吐夢「飢餓海峡」

まぎれもない名作であるが、原作を読んだこともなく、映画も観たことはなかった。内田吐夢監督の映画もおそらくはじめて。

やはりこういう映画は観ておかなくてはいけない。たとえそれが3時間であろうが4時間であろうが(実際のところ録画したものを二日にわけて観た)。

10年前の事件。証拠はない。記憶と証言だけが頼りだ。

人を信じるか、信じないか。これはたいせつなことだ。人間として深い問題を含んでいる。

2020年9月7日月曜日

藤田敏八「赤ちょうちん」

タイトルは赤ちょうちんだが、赤ちょうちんは出てこない。主題歌もかぐや姫の「赤ちょうちん」だが、赤いマフラーをして銭湯から帰るシーンはあるが、その歌詞は「神田川」のもので「赤ちょうちん」ではない。

かといって題名から想像できる内容の映画ではないとも言えない。1970年代の空気がそこに漂っている。どこかで見たことのある風景が連なる。どこにでもあるような町が映し出される。どこかにいたであろう若者たちが住んでいる。

でも、人も町も風景も遠い過去になってしまっている。

2020年9月1日火曜日

曽利文彦「ピンポン」

漫画が原作という映画は多い。

松本大洋原作のこの漫画を雑誌に連載されている頃から読んでいた。映画化されると聞いて、楽しみにしていた。

というわけでもう何度も観ている。今回で何回目になるだろう。

それでも月本が井浦新だったのか、とか脚本は宮藤官九郎だったんだとクレジットを見てはじめて気が付くことも多い。

僕はこの映画の、どこを観ていたのだろう。

先日藤沢に行ったことを思い出した。