2016年11月8日火曜日

野村芳太郎「鬼畜」

東武東上線の男衾から物語ははじまる。
舞台は川越の印刷屋。
東京タワーや上野の70年代後半の風景に出会える(松本清張が参考にしたという実際の事件はその20年ほど前に起きている)。もちろん景色を楽しんでいるどころじゃない。
印刷屋の店主は長男の死に場所をさがして北陸を旅する。昔仕事で訪ねた福井の海がなつかしい。
父親をかばう長男利一はまさに「砂の器」の秀夫の父千代吉(加藤嘉)のようだった。

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