2020年6月8日月曜日

熊井啓「黒部の太陽」

吉村昭の小説に『高熱隧道』という黒部峡谷のトンネル工事を題材にした長編小説がある。
工事現場の岩盤は熱く、摂氏70度を超える。
ダイナマイトが自然発火したという。
この映画のトンネル工事の舞台は、関電トンネル。
長野県大町と富山県立山町を結んでいる。
高熱隧道のシーンが回想される。
トンネル工事の撮影場所は、建設会社の工場内に再現されたという。
熾烈な工事を再現する過酷な撮影現場もさることながら、(三船プロダクションと石原プロモーションによる)独立プロダクション製作というかつてない困難な道を切り拓いた大作である。

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